第4回ベストフォーマルウェアアワード＆第5回JFCAフォーマルウェアコンテスト

ファイナリスト並びにアワード受賞者の着付け

2022年10月20日「第4回ベストフォーマルウェアアワード＆第5回JFCAフォーマルウェアコンテスト」が今年もアニヴェルセル表参道で開催されました。
一般社団法人日本フォーマルウェア文化普及協会（JFCA）が主催するこのイベント。ファイナリスト10名とアワードで今年の着物Knightに輝いたテリー伊藤様、MCの着付けを担当させて頂きました。素晴らしい皆様とご一緒でき、着付けで応援やお祝いができたことに心から感謝申し上げます。

最高の仕上がりにしたい

コンテストで受賞すると、その後の活躍の場が大きく広がるため、ファイナリスト達がコンテストにかける想いは熱く、パフォーマンスやウォーキングなど、この日を迎えるにあたり、何度も練習を重ねます。夢を叶えるために努力してきた若者達を最高に美しい着姿にして舞台に送り出すのが、弊社「株式会社好循環　好循環きものの会」の役割となります。
パフォーマンスを終えた着物男子達の衿合わせを左右対象にミリ単位で調整。袴の長さは最適か？袴紐の十字はキリリと決まっているか。わずかな休憩時間に全員の着姿を調整していきます。
着物女子達の振袖姿はなんとも艶やかで正に会場の華。帯結びが一つとして同じものにならないように。振りから長襦袢が見えていないか？オハショリは360度美しいか…。
出場者達がこの大会にかける想いに負けじとお開きになるまで今年も走りました！
来年また着付けのご依頼を頂けたら、裏方として汗だくで支えてくれた【株式会社好循環　着物・イベント事業部】【好循環きものの会】メンバーの着付師達も報われます。

テリー伊藤さんの着物愛

衣装をレンタルされる方もいらっしゃるのですが、この日のテリー伊藤さんは「自前の着物を持ち込みます」という前情報が。とは言え、万が一お忘れになったり、小物が不足したりした時に備えて、事務方は着物一式を。弊社は補整のタオルや衣装敷き、紐類や衿合わせに必要なピンなどを会場に持ち込みます。コンテスト出場者のお直しを終えると、すかさず早い段階でテリーさんの衣装を確認させて頂きます。
この日の衣装は、私も良く存じ上げているS先生デザインの着物。ざっくりとした、まるでコートの様な質感は見た目にはオシャレですが、締まりにくく、男性の着物でありながら引きずるほどの長さがある長着でした。
下腹部でしっかり帯が締まり、ズレないようにタオルで補整した後、長襦袢をお着せして、いよいよ難関の着物へ。腰の低い位置で腰紐を固定してから、帯と同系色の細めの腰紐を使って余分なオハショリが帯から出ない様に納めました。
着物と共生地の細長いハギレは、ふた巻き目の角帯を手前に折り、ひと巻目の帯との間に挟み込んでチラ見を演出。
ふんわり羽織ったベスト風の羽織の煉瓦色と帯が良く合い、思わず「素敵です！」と、私とヘアメイクのTさん。
どんな方の着物姿も、一生心に残る着姿にすることを目指して、さあ、今日からまた精進して装道に励みます！
また会場で皆さまにお会いできることを楽しみにしております。
ありがとうございました