親子きもの教室で、私が大切にしていること

2026年6月18日

親子きもの教室で、私が大切にしていること

#親子きもの教室#2026年度募集#着物文化#3センチ特別

伝統文化親子きもの教室で講師を務めております、沼澤三永子です。この教室は好循環きものの会が主催し、文化庁の「伝統文化親子教室事業」として開催しています。私はそこで、着付けをお伝えする役を担っております。

着付けを教えていると、よくこんな声を聞きます。

「不器用だから、私には無理かもしれません」 「子どもがじっとしていられないので、ご迷惑をおかけしそうで……」

この教室を続けてきて、私がいちばんお伝えしたいのは、実はその逆のことなんです。うまく着られなくても、いいんです。

ここは、着付けの上手さを競う場所ではありません。お母さん、おばあちゃんが、お子さんと一緒に、慣れない手つきで帯を結ぶ。その時間そのものが、何よりの宝物だと思っています。

浴衣に袖を通すと、子どもたちの表情がふっと変わる瞬間があります。「いつもと違う自分」に、ちょっと誇らしそうな顔。そして面白いもので、その隣でお母さんまで、鏡の前でうれしそうな顔をなさるんです。娘さんもお母さんも、どこか華やいで、目がきらきらしている。女性はやっぱり、いくつになっても着物が好きなんだなあと——その光景を見るたびに、私はあたたかい気持ちになります。あの笑顔を見たくて、この仕事を続けているのかもしれません。

そして着物には、不思議な力があります。一枚の着物が、世代を越えて受け継がれていく。祖母が袖を通した着物を、孫がまた着る。そんなふうに、目には見えない想いまで一緒に渡っていくのです。親子で過ごすこの教室の時間も、いつか「あの日、お母さんと一緒に着たね」と、思い出として残ってくれたら——そう願いながら、毎回みなさんをお迎えしています。

それから、お教えするときに心がけているのが、言葉です。着物には、ふだん使わない難しい呼び方がたくさんあります。それをそのままお伝えすると、子どもたちは「なんだか難しそう」と身構えてしまいます。だから私は、難しい用語をできるだけ使わず、子どもたちにもすっと伝わるやさしい言葉に置きかえて、工夫しながらお教えしています。

技術は、後からいくらでも身につきます。それよりも、着物を「怖くないもの」「楽しいもの」と感じてもらうこと。そして、着物を遠い世界のものだと思わずに、もっと身近に感じてもらうこと。たとえば週末のお出かけや、近所のお祭りに、ふだん着の延長でふらりと着てみる。そんなふうに、暮らしの中の楽しみとして触れてもらえたら——それが、私がこの教室で何よりも大切にしていることです。

2026年度の参加者を募集しています

そんな親子きもの教室、2026年度の参加者を募集しています。

今年のテーマは「浴衣をきれいに着てみたい!」。7月から9月まで、全8回をかけて、浴衣の畳み方から着方、帯結びまで、ゆっくり学んでいきます。最終回は、「しながわ宿場まつり」のパレードに、浴衣姿でみんなで参加します。自分で着られるようになった一枚で街を歩く——その日のお子さんの背中は、本当に頼もしいものです。

1人で着られた着物を保護者に披露する発表会、そして時代衣装を披露する品川区最大のお祭りで美しい花結びの帯でたくさんの方に浴衣姿を見ていただきましょう!いまから楽しみです。

ご案内をいくつか。

  • 受講料は無料です(文化庁の支援を受けて開いています)
  • 浴衣や小物をお持ちでなくても、無料でレンタルできます
  • 対象は小学2年生から高校3年生のお子さんと、その保護者の方
  • お子さんおひとりでのご参加も大丈夫です
  • 会場は横浜市野毛地区センターです

「着られるようになりたい」方も、ただ「やってみたいな」という方も。どうぞ、肩の力を抜いていらしてください。最初の一歩は、私がそばでお手伝いします。

お申し込み・くわしい日程は、2026年度の募集ページからどうぞ。

主催:好循環きものの会

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