2026年7月9日
着物のときの、扇子のあおぎ方。
#所作#着物#立ち居振る舞い#着付け#3センチ特別
暑い季節の着物は、扇子であおぐ仕草にも、ちょっとした心づかいが表れます。顔をぱたぱたとあおぐより、そっと風を送る。それだけで、涼やかさが、品よく見えます。
今日は、着物のときの「扇子のあおぎ方」を。

木々の緑を背に、手のなかの扇子。開く前の、静かなひと呼吸にも、着物の所作は表れます。
胸元にさした扇子は、二度ほどに分けて、そっと取り出します。左手にのせ、要(かなめ)を右に。手前から向こうへ、四十五度ほど、静かに開く。いっぺんに広げず、ゆっくりと。それだけで、扇子を開く所作が、ぐっと美しくなります。
あおぐときは、顔をぱたぱたとしないこと。扇子は真横に持って、左の袖口から、そっと風を送り込みます。袖のなかを風が通り、涼を運ぶ。顔ではなく、袖口へ。この向きひとつで、あおぐ姿が、しなやかに見えます。
そして、開きすぎないこと。混み合った電車のなかなどでは、大きくあおぐと、お隣の方に風が当たってしまいます。自分が涼むだけでなく、まわりへの気づかいも、忘れずに。その心配りが、そのまま品のよさになります。
難しい作法ではありません。暑い日も、慌てず、ゆっくり。自分もまわりも、少し涼やかに。ふだんの仕草が、着物だと、ちょっと特別に見える。3センチくらいの、特別。
着物の所作は、まだまだ続きます。次は、階段や電車での立ち居振る舞いを。