2026年7月14日
着物のときの、歩き方。
#所作#着物#立ち居振る舞い#着付け#3センチ特別
着物を着た日は、歩き方も、少しゆっくり。急がず、まっすぐ。その運びひとつで、後ろ姿まで、美しく整います。
今日は、着物のときの「歩き方」を。
まずは、姿勢から。気をつけの姿勢から、上半身をほんの少しだけ、前へ。おへその下、丹田(たんでん)のあたりに、そっと力を入れます。この一点だけで、立ち姿が、すっと決まります。
歩くときは、一直線の上を、半足ずつ。歩幅は小さく、細かく。着物のときに大股で歩くと、裾が乱れ、後ろ姿まで崩れてしまいます。お腹を突き出して、大股で——は、いちばん避けたいところ。小さく、静かに運ぶのが、着物の歩き方です。
裾の広がりが気になるときは、右手を、そっと上前(うわまえ)に添えて。指先で軽く押さえるだけで、着物がめくれたり、開いたりせず、裾がきれいに落ち着きます。風のある日や、雨の日にも、この一手があると安心です。
外を歩くときは、手にする小物にも、思いを寄せると美しい所作が表れます。日傘、扇子、夏らしい籠(かご)のバッグに夏の草履。帯締めは透け感のあるレース、帯揚げは絽で涼やかに。
難しいことは、ひとつもありません。急がない。まっすぐ。裾に、そっと手を添える。その落ち着きが、そのまま着物姿の品になります。ふだんの何気ない一歩が、着物だと、ちょっと特別に見える。3センチくらいの、特別。
着物の所作のお話は、まだ続きます。次は、美しい立ち姿と、衿元のお話を。