2026年6月4日
寝たきり・ご高齢でも、着物をあきらめないで!|介助と着付け
「もう寝たきりだから、着物なんて無理」。 「高齢で立てないから、着付けは諦めるしかない」。
そう思っていらっしゃるご家族様へ。 寝たままでも、座ったままでも、着物は着せてあげられます。
お母様、お父様、おばあさま、おじいさま。 もう一度、あの方の着物姿を見たい。息子の結婚式には留袖で参列させてあげたい。ご家族の皆様のそのお気持ち、叶えられます!
着物は立って着るもの、というのは思い込みです。 寝たきりの方も、車椅子の方も、立つのが難しいご高齢の方も、楽な姿勢のままで着物を整えることができます。
大切なのは、寝たまま・座ったままの着付けを熟知し、安心・安全・安楽な着付けができるだけでなく、その着姿を最高の仕上がりにしてくれる。そんな着付け師に相談することです。 歩ける方と同じ手順をなぞるのではなく、お体の状態に合わせて段取りそのものを組み替えます。
何よりも優先するのは、ご本人のお体への負担を最小限にすることです。 現場では、たとえば次のような配慮をします。
- お体の状態を事前に伺い、無理のない短い時間で仕上げる段取りを決めておく
- ベッドや横になれる場所で、移乗の負担を抑えながら着付ける
- 麻痺や骨折、脱臼しているところはないかなどを確認しておき、「着患脱健」に基づいて着付けを行う
- 帯はその場で素早く作り帯にし、背中側の負担を最小限にする
- 長時間の着用が難しい場合は、撮影や面会の直前に整える
- ご家族様や介助の方と連携し、チームでお体を支える
着物姿を残し、味わっていただける場面は、思っているよりたくさんあります。
- ご家族そろっての記念写真
- 長寿のお祝い(還暦・古希・喜寿・傘寿など)
- ご親族の結婚式や式典への参列
- 施設での行事や、季節の節目
「特別な行事がなくても、もう一度大好きだった着物を着せてあげたい」。 その お気持ちだけで、十分な理由になります。
寝たきり・高齢の方の着付けは、車椅子着付け師に相談するのが安心です。
好循環きものの会では、車椅子をご利用の方や、立つのが難しい方の着付けができる着付け師を育てる「車椅子着付け師養成講座」を開催しています。寝たまま・座ったままの着付け、移乗やお体への配慮までを学んだ着付け師が、各地で活動しています。
ご自宅や結婚式場などご指定の場所での着付けのご依頼は、「出張着付けのキツケデリ」にて承っております。着付けを担うのは、同じ志で学んだ信頼できる着付け師です。
歳を重ねても、体が不自由になっても、着物を着たい・着せてあげたいという願いは、変わりません。
寝たままでも、着物は着られる。 それを知っているだけで、ご家族様の選択の幅が広がり大切な方の夢が叶います。
もう一度、あの方の着物姿を。 それを当たり前に支えられる着付け師がいるということ。 それ自体が、ご本人とご家族にとっての、3センチよりも大きな特別になります。